2018/03

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滋賀県に調査旅行で来ています。
昨夜までの猛暑が嘘のように、朝から雨が降ったり、雷が鳴ったりという天気だったのだが、夕刻になり、月が空を一掃してしまったような夜になった。

石山寺で「秋月祭」と称する月を愛でる催事があるというので、でかけてみた。
国宝の多宝塔に隣接する「月見亭」からの眺め。
函館の夜景と一緒にこの名月を愛でている人もいるだろうが、こちらも絶景。
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月見亭には、いけ花とお団子が供えられ、紫式部が眺めている、という演出になっている。
芭蕉庵では、ろうそくの光だけをたよりにお茶の会が開かれていた。
風情があるなぁと思って、一服頂戴した。
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昨日、銀閣寺の同仁斎を見てきた。
人工光ではなくて、障子から差し込む光で書画を楽しむ、という仕組みについて考えていた。
この小さな小さな部屋は、四畳半+床の間組み合わせ、というような現在の典型的日本家屋の原型になっている。
だから、座って(当時は正座ではない)、眺めてみると実はあまり感動しない。
なんだか当たり前すぎて、懐かしささえ感じてしまうのだ。

「今年は暑かったけど、やっぱりオハギを食べて、お墓参りをすると、必ず秋はやってくるね」というおばさん達の話を聞きながら、京阪に乗って帰途についた。

肌寒い。もう、秋である。


 調査旅行で京都に来ると、何となく竜安寺に行ってみようという気持ちになってしまう。
 語りつくされている庭だけど、なぜか何度もでかけてしまう。

 興味があるのは、いつもこの庭を眺めている人達の正座でもなくあぐらでもない、不思議な姿のことだ。修学旅行生も欧米系の外国人も、そして、ある程度時間がある観光客のほとんどの人は、いつのまにか床にぺたっと座り込んでしまう。

 私もいつもそうなってしまう。
 美術館の作品鑑賞の流儀に従って、立って眺めても良いはず、と思う。
 だけど、自然に座ってしまう。
 
 この日はとても暑かった。
 日陰の閾線に沿って、三々五々座り込む。
 照り返しで結構な気温なのに。
 一度座り込んだ人はなかなか動かない。
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そういえば、いつも石の庭を見た後に、この道を歩く。
紅葉の時に来たら、さぞ綺麗だろうな、などと思う。
だけど、一度もお目にかかったことがない。
函館の香雪園が、もなかなか見事だが、、、とついつい頭の中で空想の比較をしてしまう。
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8/21にスタートした「はこだて科学祭2010」も残すところあと3日。

函館市地域交流まちづくりセンターで開催中の'おいしく、食べる'の科学展」(会期は8/29まで無休、午前11時〜午後8時(最終日8/29のみ18:00に閉館)開館)に来場者がつめかけています。


先日、このブログでも紹介しましたが、本展は未来大学の学生諸君が会場設営に関わり、その後は展示品の解説員も務めている、、、というものです。

中でも一番人気なのはエイヨウバランスゲーム。
フェルト製の食べ物ぬいぐるみを、朝昼晩の表示のあるマットの上に並べると、「栄養バランス」を判定してくれます。
「昨日の食事を再現したんだけど、ここが問題なんだ!」とか「結構いい感じ」とか、わいわいがやがや栄養バランスをめぐって会話がはずみます。


香り入りのガラス瓶を嗅いでみると、組み合わせによって意外な香りを経験できます。
あれ!?これって?!という驚きの声があがります。


日本の食糧自給率を示した「サンプル食材」。
日本とアメリカの耕作面積を比較する展示物には、小さな小さなフィギュア―が農作業をしています。


食べ物に関する一種の都市伝説に対する科学的な解説が表裏でしめされている電飾看板。
飲み屋街を歩いていると、噂になりそうな話題だけに、思わずにやりとしてしまいます。


連日訪れる人達の質問攻めに、どんどん学生解説員の解説も「わかりやすく、タイミングが良く、しかも洗練されています」。
控え室では、質問内容のメモが共有されていて、解説内容が各自がライブラリィに走ったりして日々バージョンアップ中です。

この際、いろいろ聞いてください!
おもしろいです。


8/21〜29の日程で開催される「はこだて国際科学祭2010」の準備が本格化しています。

主要イベントのひとつ、函館市地域交流まちづくりセンターを会場とする「'おいしく、食べる’の科学展」(日本科学未来館からの巡回展)の搬入、設営作業が始まりました。

10トン車のコンテナにぎっしり詰まった展示品が荷降ろしされ、開梱の後、会場に設置されていきます。

全体の指揮をとるのは、東京藝術大学の高田傑さん。はこだて国際科学祭のアートディレクターです。このプロジェクトには、未来大学の学生諸君もたくさん関わっています(そしてOB、OGも!)。
科学夜話(サイエンスカフェ)をコーディネートするグループ、サイン計画や広報のプランを立てて実装するグループがあり、総勢20名を超えます。
8/21の公開直前まで、猛暑の中での作業が続きます。

「科学祭」を宣伝する路面電車も走り始めました。







オンライン消費者の心理

購入は、他人に対する信頼度?!

情報発信者になるきっかけ
インターネット上のサイトで買い物をする、オンラインショッピング。公立は
こだて未来大学大学院1年に在学中の久保潤也さん(23)はネット上で買い
物をする「消費者の心理」と商品に関する「情報発信者になるきっかけ」を
探る研究に取り組んでいる。


久保さんは、日常生活において他人を信頼し易い人はネット上のコミュニケー
ションにおいても他人を信頼し易いという傾向を導き出した。

ネットを利用して買い物をする人は年々増加している。オンラインでは購入し
たい商品を手に取って見ることができない。そこで商品の情報を実際に利用し
た人が書き込む口コミ情報、つまり「レビュー」を参考に購入を決定している
消費者が多い。しかし、レビューを参考にする消費者の多くは書いた人に会っ
たこともなければプロフィールさえ知らない。そこで久保さんは、お互いが直
接触れ合うことのできないオンライン上で、人(消費者)は何を持って相手
(レビューを書いている人)を信頼するのかを知りたくなった。

当初は、レビューの表示される順序が信頼の基準になるのではと考えていたが、
研究を進めるにつれ、現実世界で他人に興味を抱き易い人はオンラインでは相
手の主観的な意見を求める傾向にあることがわかった。このことから、人はレ
ビューの書き方や内容をもとに書き手の人物像を想像(イメージ)し、その人
物像が信頼に足る人かを判断しているのではないかと久保さんは考える。今後
は反対に、レビューを「書こう!」と思うきっかけは何かを探っていく予定。


日常で他人を信頼し易い人は、ネット上で書き手の「その人らしさ」を知りたがる

将来、裏も表もなく企業宣伝も含まない消費者の「本当の」感想が集まり、
お互いが信頼で結ばれるようになれば、彼の目指す「良い口コミサイトの構
築」が実現でき、「購買という行為」を媒介とした人間らしい情報交換の場
が作られるのだろう。(粉川奈穂)


ネット掲示板は信用できる?

未来大・山崎さん 掲示板の信用度を分析!


信頼できる書き込みを見つけよう!

ネット上で、多くの人々が利用する「ネット掲示板」。手軽に人の意見が見れ
る便利さがある反面、それが信頼できるのか、どれを信頼すればよいのかとい
う不安もある。ネット掲示板の書き込みの信用度を計る方法とは?


情報化社会である現在、目覚ましい発展を遂げたインターネット。日々のニュ
ースから料理レシピまで、インターネットは私達の日常にかかせないものにな
りつつある。反対に、ネット上には多くの情報が氾濫し、どの情報を信用すれ
ばいいのか、選べばいいのか、迷ってしまうことはないだろうか?



公立はこだて未来大学の山崎亮一さんは、その膨大な情報の中から信用できる
情報を探すための第一歩として、ネット掲示板の書き込みの信用度を計る方法
を研究している。ネット掲示板とは、インターネット上で情報の交換や交流を
したりする為の投稿サイト。誰でも気軽に意見や知識を投稿したり、また他人
の意見を見ることができるので、現在まで多くの人々に使用されている。

山崎さんは、質問投稿サイト「Okwave」に注目している。「Okwave」では、
日常における疑問や質問を書き込んだり、他の人の質問への回答をしたり、質
問や回答を閲覧し参考になったかどうかを評価することができる。

山崎さんは、評価システムを通して、多くの人と繋がり、多くの人から良い評
価をもらっている人の書き込みは信用しやすいのではないかと考え、これを活
用した書き込みの信用度を探るシステムを模索中だ。

現在は、確実な回答の出やすい数学分野に焦点を絞って分析しており、その結
果、多くの人から注目され、評価されている人の回答ほど比較的高い確率で信
頼できることが分かった。今後はジャンルを広げていく予定だそうだ。

山崎さんは、この研究が将来的にネット掲示板全体の情報の信用度を計る指針
になると考え、研究を続けている。(武田育子)


人工知能ロボットとチャットを楽しむ

未来大・武田さん「Enjoy Chat Bots」を開発

人工知能ロボット同士での会話

近年、インターネットを介して会話を楽しむ「チャット」という行為が盛んに
行われるようになっている。公立はこだて未来大学システム情報科学科メディ
アデザイン領域1年の武田育子さんは、この「チャット」を行う相手として人
間だけではなく、人工知能を備えたロボットを導入することで、より楽しい会
話の実現を目指し開発を行っている。

武田さんは、「チャット」を通して行う会話に人工知能を用いたボットを用い
ることでより楽しい会話が可能なのではないかと考えた。この考えをもとに武
田さんは、研究としてチャットロボットの開発を行った。

武田さんの研究では、まずロボットと人間の会話を行うものではなく、ロボット
同士が会話を行うシステムの開発を行った。このシステムは、人間が与えたメッ
セージに対して反応してくれるもので、人間側はロボット同士の会話を見て楽し
むものとなっている。


エージェント同士の会話の図

さらに、武田さんはロボットに人間らしさを持たせることによって、会話を見
ている人間がより楽しめるのではないかと考えた。そのため、ロボットには、
人間でいうところの個性や性格を持たせることにしたそうである。実際には、
怒りやすい、温厚であるなどの性格を持たせており、人間が馬鹿にするような
メッセージを送るとそれに対応してロボット固有の反応を示し見ている側の人
間にも楽しさが生まれると武田さんは語っている。

現在ではまだ会話に参加できる人間は一人と限定されているが、今後は参加す
る人数を増やすなどしてより面白みのあるシステムとなりそうである。

武田さんは、研究の目的として楽しいチャットを目指しているが、この研究は
楽しむ以外にも可能性を秘めている。それは、パソコンのヘルプシステムの応
用などである。今日では、パソコンを使うのが初めての人などにシステムの使
い方を説明するヘルプシステムが多くのパソコンで用いられている。このヘル
プシステムは、自分でわからないことを検索し、理解しなければならない。

しかし武田さんのシステムを用いることでわからないことをロボットに聞き、会
話という形でわからないことを教えてもらうのである。これは、ただ文章を読む
のが苦手な人などにも有効であり。非常に有用な活用法の一つであると思われる。
(山崎亮一)


感性に訴える画面デザイン

ソフトウェアやウェブへの利用に期待

未来大・山内さん 魅力的な動作画面 傾向を分析 
近年、コンピューターの使い勝手が進化していく中、公立はこだて未来大学情
報アーキテクチャ学科4年の山内卓朗(23)さんは、既存のコンピューターの
操作画面を調査し、人が魅力を感じる画面動作の傾向を明らかにした。


実験結果をもとに、人が魅力を感じる動作画面をランキング付けした表

人間を中心に設計された使い易い情報機器が増えてきている。その中でも、山
内さんは、画面の中に表示されるGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェ
ース)の魅力を研究している。GUIは、主にコンピューターの画面上に表示さ
れた擬似的なボタンなどのことを指す。GUIが普及したことで、人は使い方を
教わらなくても簡単に操作できることが多くなった。また、近頃は「動くGUI」
が増えてきている。山内さんは、使用者が楽しいと感じる画面の動きを統計的
に分析し、魅力的な画面動作の傾向を明らかにした。


山内卓朗さん

山内さんは、米アップル社が販売しているマッキントッシュというコンピュー
ターを被験者に使わせ、その中で動くソフトウェア(ウェブページ含む)のGUI
が人に与える印象を調査した。その結果、人が楽しいと感じる動きには法則が
あることを発見。人が魅力を感じる動きには、自然界の動きを取り入れたもの
が多い。例えば「水の波紋が広がる動き」や「風船が膨れたり割れたりする動
き」、「水が吸い込まれる動き」、「加速度的な動き」などであることを知っ
た。山内さんは、分析において、思いも寄らない傾向が現れたときに研究の喜
びを感じると話す

山内さんは、昨年1年間、同大の授業の中で、人に応じて表示する情報を変化
させるデジタル広告の開発を行っていた。その時から、人が魅力的に感じるソ
フトウェアの動きに興味を持った。

山内さんは将来、誰でも簡単に魅力的なGUIをデザインできるようなツールを
開発するのが夢だと語る。今後は、ソフトウェアやウェブ開発への利用が期
待される。(土谷幹)


未来大・土谷さん「Sound Walker」開発

音楽を作りながら街をあるく


行動を見直すきっかけに

「健康」への関心が高まり様々な健康器具が世の中に溢れる中、公立はこ
だて未来大学大学院システム情報科学研究科修士課程2年の土谷幹さん(24)
が、携帯機器で人の歩く行為をセンサーで感知して楽しい音楽に変換し、
日々の運動を快適なものにできるツール「Sound Walker(サウンド・ウ
ォーカー)」を開発した。今後の展望としてWebサイトとの連動も考えて
いるという。


世の中ではメタボや環境問題など人間の活動・行動に関連する問題がメデ
ィアを賑わせている。エコという言葉や市場に出回る健康器具の氾濫など
もこのような時代を反映してのことだろうか。

土谷さんは、このような問題を踏まえて、音楽に着目し、日々の運動をも
っと楽しくするシステムを構築。万歩計やポータブル音楽プレイヤーから
発想を得て、ウォーキングをしながらその音楽を聴くことで、歩く行為を
しくするツールの開発を卒業研究として考案した。



土谷さんが提案する「Sound Walker」は、万歩計のような携帯機器。こ
れは、人の歩行による振動や歩数を携帯機器に内蔵されているセンサーで
感知し、音楽情報に変換するものである。歩き方によって様々な音楽がリ
アルタイムに作成される訳だ。人は、歩きながら、その人だけのオンリー
ワンな音楽を聴きながら街を歩くことによって、歩く行為を今まで以上に
楽しくすることができるという。「メタボという社会問題や人間本来の移
動・行動、また交通手段や環境問題など、移動に伴う広い問題を見直すき
っかけにして欲しい」と土谷さん。



今後は、本ツールの無線化や、Webサイトを通じた利用者間の音楽情報の
共有を視野に改良を実行に移していくと展望を述べている。 
(山内卓朗)


未来大 孫さん美しい形状を製品に

ボトル曲線を感性評価

すぐに特徴わかる形を研究
 
公立はこだて未来大学システム情報科学研究科所属の孫達榮(ソンダリョン)
さんは、「人は曲線のどのような要素を美しいと感じているのか」というこ
とを明らかにするため研究を行っている。この要素が明らかになれば、様々
な製品のデザインに応用できるという。



孫さんは、平成21年から「デザインの形状構成要素としての線の役割及び
可能性」に関する研究を行っている。 昨年は、身体から男女それぞれの特
徴的な曲線を抽出して、それらをコップの形状デザインに反映し、デザイン
に対する感性評価を行った。その結果、性別により好む形状が一部共通する
特徴を示したが、その解釈には大きな差が存在することを明らかになったと
いう。

孫さんは様々な形状のペットボトルを集めるため、他の学生に飲み終わった
ペットボトルを捨てずに寄付するように呼びかけ、約百個の異なる形状のペ
ットボトルを集めた。

この研究が進めば、様々な製品において、消費者は少しの視覚情報で製品の
種類を判別することが可能になるという。また製品開発において、今までデ
ザイナが多くの労力を費やしてきた形状のデザイン決定という工程が楽可能
性が見込める。今後の孫さんの研究に期待したい。 (星亮輔)