2018/05

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異なる分野からの新たな発見

ゲーム理論の問題を異なる分野から検証

実システムへの応用に貢献

長年ゲーム理論の研究者の間で研究されてきた囚人のジレンマゲーム。このゲ
ームをネットワークという別の分野から見たとき、新たな問題が発見された。
公立はこだて未来大学大学院の平賀さんは、その問題の発見と解決を行った。
 

みなさんは囚人のジレンマゲームをご存知だろうか。このゲームは核開発、ゴ
ミ捨て問題などの身近な問題はゲーム理論において、この囚人のジレンマゲー
ムで表現できる。囚人のジレンマゲームとは、司法取引に対して囚人が共犯者
を裏切るか否かを選ぶ。二人が協力すれば二人の刑期は短くなるが、一方が裏
切れば、裏切った方の刑期が短くなる。しかし、両者が裏切れば、両方の刑期
が両方が協力する時に比べて長くなってしまうというゲームだ。一般に、この
ゲームの最適な選択は「お互いが協力する」なのだが、合理的な選択を両者が
行った場合「お互いが裏切る」という選択を行っていしまう問題がある。

長年ゲーム理論の分野では、ゲーム参加者の選択を「協力」にする研究が行わ
れてきた。そして、2004年に大多数の参加者がネットワーク上でこのゲームを
繰り返し行い、結果に応じてゲーム相手を変更するというシミュレーション(空
間囚人のジレンマゲーム)が行われた。この研究によって、ネットワークに動き
を持たせることで、この問題が改善された。

平賀さんはこの囚人のジレンマネットワークに問題があることを発見した。そ
の問題は少数の参加者がネットワーク上で孤立してしまうということである。
そこで、平賀さんはスーパーノードという特別な役割をもつ参加者を導入する
ことで、この問題を解決した。ここでのスーパーノードとは図のような役割を
持つノードである。



 空間囚人のジレンマゲームは現在、分散環境のシステム(クラウド、P2Pなど)
のモデルとして扱われている。孤立者が無くなったことによって、実システムの
ネットワーク構築に役に立てればよいと語った。(三沢英樹)