2018/10

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

......


1925年にドイツのデッサウ市に建設された「市立バウハウス」の校舎です。
当時の建物のほとんどが、開口部の窓は小さく彫刻で装飾された石造、もしくはレンガ壁面でしたから、同時代人はこの全面ガラス張りにさぞ驚いたのでは、と思います。
バウハウス
校舎内に明るい陽光が入っていました。
寒くて長いドイツの冬を快適に過ごせそうです。
学生の活動を促す仕掛けとして、例えば講堂の舞台を通って食堂へ、そして寮に直結する、というような、機能のシームレスな連続性が多用されています。
日常と学びの強い結びつきをデザインしている。
歩いているうちに、この印象がだんだん強くなります。

バウハウスは合理主義・機能主義デザインの源泉の一つです。
だから、何となく、ガラスと鉄とコンクリートでぴしっとクールな感じかなと思ってしまいます。
疎外感と表裏一体のような感じ。
しかし、室内がはっきりした色面をアクセントに深い陰影で構成されているので、意外なほどロマンティックな印象なのです。少々意外です。

未来大学開学時
サイズははるかに大きく一辺約100mの正方形で5階建てですが、未来大の校舎はよく似ている、と言われます。巨大な南側のガラス面と方眼構成の外見を見て、バウハウスが行き着いたクールな現代建築のイメージを重ねる人も多いようです。

現在、函館の外気温はマイナス5度。
本学の巨大なオープンスペースや廊下のような共有スペースは、曇天ですが手元の温度計で19度(10:30)です。
あちこちで、薄着のまま学生諸君が活動中です。
学内施設の壁は全面ガラスですからライブラリィから学食へ、そしてパソコンルームへ、そしてetc...の状況が移動しながら一望に見通せます。
快適な場所、活動に適した場所はどこだろう?。
刻々と変化する活動内容にあった室温と空間と機能を、積極的に見つけることができる。

オープンマインドを影で支えているのは、この建築の継ぎ目の無い連続性です。
これがオープンスペース。
バウハウスの校舎に一番似ているのは、実はここだと思います。







五稜郭公園を早朝に散歩していると沢山の愛犬家を見かけます。
思い出したことがあります。

ベルンの街で見かけた、愛犬のお供に是非この袋を!
という箱のこと。

絵文字を左から読んでいくと、
「まず袋に手を入れよ」
そして、
「愛犬から出てきた物体を握って」
「袋を裏返し」
「上を縛って持ち帰ってね」
というわけです。
必要になったら、袋を下に向けてひっぱると出てきます。
絵文字の上には広告が印刷されていますから、それがスポンサーです。
ベルンの糞袋

こちらは、ベルリンの同様のモノ。
袋は再生紙製。
全景

かわいらしいワンちゃんの絵文字。
ここが、物体収集の場所ですよ!
上部

紙袋をここから取り出す。
これがなかなかの優れモノです。
ビニール袋でワシ掴み方式とは違う、ちょっとした工夫。
両側を手でつまみ、シャベルのようにすくい取ります。
紙袋拡大
取り出すと、ちゃんと次のがセットされます。
あくまでも、カチッ。
「あわてていても大丈夫」と語りかけてくるようです。
袋に入れたら「ここを開けて、入れたまえ」というわけです。
ポトンと落ちた袋は、この部分に納まる。
糞はここへ


ペダルが一番下に見えます。
これを踏みつけると、収納ボックスがパクリと口をあけくれます。
「足を乗せて、カチッ」
「口がパクン」
「袋をポイッ」
道具を操作している、という気持ちよさ。
下部

ベルリン都市清掃公社BSRが、Wall社製Dog Service Station(動画で袋の使い方を詳細に見ることができます)を同公社のイメージカラー「オレンジ」にして設置したものです。


函館に住むようになって変化したことの一つに、旅行で飛行機を使う機会が増えた事があります。
#2000年の未来大学の開学とともに函館に引っ越しました。
羽田空港は国内のハブ(乗り換え地点)ですから、よく立ち寄る場所になりました。
都心で仕事をして、函館に帰宅後、同席した都内在住の知人に電話をしたら、まだ帰宅途上だった、ということがありました。
函館と羽田は飛行機だと約1時間。空港と街が近いので、こういう事が起きてしまいます。
「文化と編纂」の講演会に登壇した杉浦康平さんは、交通網の発達で生じた実距離と移動時間の寸法の逆転を表現しました。地形が極端に歪んだ地図は大変な話題になったものです。
この事を思い出しました。

真夏の東京から、函館空港に降り立った際の、爽やかさは格別です。
また、真冬なら、引き締まるような寒さに、移動距離の大きさを一層強く感じるのです。
羽田空港の夜
早朝6:40発函館行きの便に搭乗するため、前泊しようと羽田空港にやってきました。
深夜、空港には昼間の混雑が嘘の様な静寂があります。


空の港の作品
巨大な人間の形をした風船が浮かんでいました。空気の港というアートプロジェクトで公開された作品です。不思議な光景です。


空港の夜中
移動するからこそ、見ることのできる風景。そして、移動するからこそ強く感じることのできる季節感というものもあるように思います。


函館の全景を眺めたい。
飛行機の発着の時、垣間見られる街の風景は格別だから。
巴の形をした湾の形を上空から眺めると、「ああ、帰ってきたな!」、「さあ、出かけるぞ」という気持ちになります。
ところが、発着時に電子機器を使う事はできません。
この風景を、写真にしてご披露することができないのが残念です。

、、、、、。
そこで、M1(博士前期課程1年の短縮名称)の梶原康平君から、写真を提供してもらうことにしました。
函館全景
道南(北海道の南地区)の最高峰、横津岳からの眺望。
津軽海峡の先には、青森も見えています。
数年前、電子百葉箱の開発プロジェクトでこの山に登りましたが、実証実験の準備作業に取り組んでいて風景を楽しむ余裕はなかったんです。

そうそう、上空からの風景はこんな感じです。


静岡県の柿田川湧水群を映像におさめてきました。
柿田川湧水

富士山からの伏流水が、1日100万トンも湧き出ているとされるこの場所の水でお茶をたててみたいと思いました。この春廃校になった恵山高校茶道部から未来大学茶道部がお茶の道具を引き継いだことがきっかけです。茶釜が「富士釜」でしたから、これにちなんだ空間をデザインしてみようとプロジェクトがスタートしました。

未来大学ミュージアムを会場に、床面に柿田川湧水の動画を投影し、茶室を整え、富士釜をしつらえました。ビデオカメラで水を丁寧に汲んで、函館のこの地で釜に注ぎ込んだ、というイメージです。

掛け軸は「吉祥」。今、この最中にも富士山の伏流水がこんこんと湧いている事を想像すると結構面白いものです。
今回、茶道部の部員は稽古の途上で、お点前を披露しませんでしたが、来年は是非に、と思います。

 幻庵